拡張構造
自律共創実践コミュニティは、 最小構造だけで完結するものではありません。
最小構造によって、 一般参加者が入り、 対話ナビゲーターが主体形成を支え、 個別対話や主体形成型の対話会を通して、 主体形成の循環が生まれてきます。
その循環が育ってくると、 コミュニティは次の段階へ拡張できます。
それが、
- 主体形成の実践
- 共同体形成の実践
- 共同創造の実践
へと広がる拡張構造です。
つまり拡張構造とは、 小さな主体形成の循環を、 継続的な場・共同体・現実創造へ発展させる構造です。
拡張構造とは
拡張構造とは、 最小構造によって始まった主体形成の循環を土台として、 実践をより広い層へ展開していく構造です。
ここで重要なのは、 最小構造を飛ばして拡張構造だけを先につくるのではない、ということです。
順番は、
-
最小構造
-
主体形成の循環が起こる
-
共同体形成へ広がる
-
共同創造へ広がる
です。
この順番を飛ばすと、 場だけはあっても依存的になりやすく、 プロジェクトだけ始まっても属人的になりやすくなります。
そのため拡張構造は、 最小構造の上に積み上がる形で設計されます。
主体形成の実践
拡張構造の第一層は、 主体形成の実践です。
ここでは、 最小構造で始まった主体形成の循環を、 より安定して継続的に行えるようにしていきます。
たとえば、
- 個別対話の継続
- 主体形成型の対話会の継続開催
- 参加者同士の実践共有
- 日常実践への接続
などが含まれます。
ここで重要なのは、 主体形成を一回の気づきで終わらせないことです。
人は、理解しただけでは戻りやすく、 一度気づいても、関係の中では以前の反応に戻りやすいものです。
そのため主体形成の実践では、
気づく → 試す → 振り返る → また試す
という循環を継続できることが大切です。
共同体形成の実践
主体形成の循環が育ってくると、 次に必要になるのが 共同体形成の実践です。
ここでは、 主体的な個人同士が孤立で終わらず、 「私たち」へ移っていける場を育てていきます。
たとえば、
- 共同体形成対話会
- ビジョンミーティング
- 合意形成会議
- ヨコの会議的実践
などが含まれます。
ここでの中心は、 ただ仲良くなることではありません。
- 違いを出せること
- 本音を扱えること
- 方向性を共有できること
- 合意形成の入口をつくれること
によって、 主体的な個人同士が 共同体として立ち上がることが大切です。
つまり共同体形成の実践とは、 個人の成長を、 複数人の関係性の質へ接続していく実践です。
共同創造の実践
共同体形成の実践が進むと、 その先で必要になるのが 共同創造の実践です。
ここでは、 立ち上がった「私たち」が、 現実の行動・実践・継続へ進んでいきます。
たとえば、
- 共創プロジェクト
- 実行設計
- 実装伴走
- チーム推進
- 振り返りと改善
- 指標を伴う実践支援
などが含まれます。
ここで重要なのは、 よい場やよい対話で終わらないことです。
共同創造とは、 立ち上がった関係性と方向性が、 現実の変化や成果へ接続していくことです。
そのため共同創造の実践では、 実行体制・役割・継続の仕組みを整えながら、 「私たち」を前へ進めていくことが必要になります。
拡張構造は、規模拡大ではなく層の拡張である
拡張構造というと、 人数を増やすことや、 組織を大きくすることのように見えるかもしれません。
しかし、ここでいう拡張は、 単なる規模拡大ではありません。
重要なのは、 主体形成の循環が
- 個人の中だけで終わらず
- 複数人の関係へ広がり
- さらに現実創造へ広がっていくこと
です。
つまり拡張構造とは、 人数の話ではなく、 実践の層が深まり広がっていくことを意味します。
なぜ拡張構造が必要なのか
最小構造だけでも、 主体形成の実践は始められます。
しかし、 それだけでは
- 個人の変化で止まりやすい
- 場が広がりにくい
- 共同体が育ちにくい
- 現実創造まで進みにくい
という限界があります。
そのため自律共創実践コミュニティでは、 最小構造を土台にしながら、 必要に応じて拡張構造へ進めることを重視します。
これによって、 個人支援だけで終わらず、 共同体形成や共同創造へと進んでいけるようになります。
拡張構造は導入先ごとに設計される
ここでも重要なのは、 拡張構造は、どこでも同じ形で一律に適用されるものではない、ということです。
導入先ごとに、
- どこまで主体形成が育っているか
- どの認定者がいるか
- どの実践領域まで広げる必要があるか
- 共同体形成や共同創造をどこまで扱うか
を見ながら設計されます。
つまり拡張構造とは、 固定パッケージではなく、 導入先に応じて設計される実践の広がり方です。